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タクミ・ブログ(THE経営者)

2007年03月05日

グレーゾーンを許さない社会 (5カウントルールとプロレス判決)

プロレスでは、反則が5カウントまでは許されているそうだ。
たとえイスなどの凶器を使って対戦相手を攻撃しても、審判が5つ数える間に中止すれば、反則負けとせず、試合を続行するというものである。
それこそが、プロレスを他の格闘技とは違う、
より深く、より幅のあるものにしていると言われている。
イスで相手の背中を叩いたり、小麦粉を投げつけたりしても、
決して、相手に大怪我をさせてしまうような、膝のウラや踵(かかと)への攻撃はしない。
いわゆる「暗黙の了解」というものである。

ところが昨年末、某裁判所において、試合中の場外乱闘について、その一部については、「事前の取り決めに反する、試合と関係のない暴行」であるからとして、相当額の損害賠償を命じた判決が出てしまい、関係者に衝撃を与えている

その試合に関することだけなのかもしれないが、ある意味今までグレー(灰色)であり、時にはそれが潤滑油となり、時にはそれが庶民の夢や希望であったものについて、白黒つけてしまったのだなあという気がしないでもない。

さて、私の業務である司法書士業界について関係が深い最近の社会情勢・法律の動向として、貸金業法改正「消費者金融のグレーゾーン撤廃」がある。
利息制限法(元金100万円以下で年18%)を超過しているが、
出資法(29.2%)違反ではないというグレー(灰色)な部分について、法改正後は認めない。というものである。この法改正の社会に与える影響は、債権者側(貸金業者)、債務者側(一般消費者・中小企業経営者等)ともに計り知れないものと言われている。

何が言いたいかというと、グレー(灰色)なものが許されない社会になりつつあるということである。今までならば、まずは訴えられるようなことの無かった事柄について訴えられてしまう社会。
「今までよかったがや!」とか、「暗黙の了解」が通用しなくなる社会。
良く言えば正義感の強い、悪を憎む社会。悪く言えば融通の利かない社会、潔癖症の社会。
しかし、日常の身の回りのことについて見ても、例えば、飲酒運転の厳罰化、公共の場所での禁煙の当然、セクハラ・サービス残業の禁止、本人確認の厳正な実施、など、今までの日本社会においては「なあなあ」で済まされていたことが、とんでもなく悪いことなんだとされるようになってきている。

月並みではあるが、会社経営者には、今一度、自分の事業について、
グレー(灰色)のまま放置されていたり、または進行されているものが無いか、見直すことも時には必要ではないかと思う。いわゆる法務リスク対策というのだろうか。
この時代、どんなことで足元をすくわれるかわからないから・・・・・。


取締役(司法書士) 大 野 修 平

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